ダイハツの不正が公になり、「なぜバレた?」と話題になっています。
発覚した理由は、「内部告発」ですが、他にも前のトヨタの社長が絡んでいるようなんです。
今回は、ダイハツの不正がなぜバレたのか、発覚した理由や経緯について、まとめていきます。
ダイハツが不正が発覚!なぜバレた?
ダイハツの不正が明らかになり、謝罪会見を行いました。
会見では、
ダイハツが車両の安全性を確認する衝突試験で不正をしていた
これまで判明していた2023年4月の6件より大幅に多くなり、不正は174件です。
ダイハツの具体的な不正内容は
ダイハツの車種すべての出荷が停止になる事態まで発展しています。
では、なぜ不正がバレたのかというと、トヨタへの内部告発や豊田章男氏の辞任が関係しているのではないかと思われます。
ダイハツ不正 補償 購入者や ダイハツ不正 今後は気になるところよね。
ダイハツ不正がバレた?理由3つ
ダイハツの不正がバレた理由として、2つあります。
- トヨタへ内部告発
- トヨタ前社長の豊田章男氏が辞任
- 2022年の日野自動車の偽装事件
トヨタへ内部告発
ダイハツの不正は、2023年4月の不正から、トヨタ内に内部告発用の窓口を設置しています。
トヨタ自動車がグループ企業や仕入れ先などから直接、内部通報を受け付ける窓口を新たに設置したことがわかりました。
NHK(2023.06.28)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230628/k10014111831000.html
トヨタ自動車の内部告発とは、
です。
トヨタ自動車内部のことですが、以前のスピークアップ窓口を見ると、
連絡先も書いてあって、誰が告発したのか、わからなくなっています。
といった内容になっています。
『オールトヨタスピークアップ窓口』はグループ会社、仕入れ先など、トヨタ自動車に関係する会社220社、30万人が対象になっているので、トヨタ自動車関係であれば、誰でも告発することができます。
ダイハツはトヨタグループにあり、トヨタの管轄になるので内部告発により発覚していると思わます。
豊田章男氏が社長を辞任
内部告発以外にも、トヨタの前社長である豊田章男氏がトヨタの社長を辞めて、モビリティショーが終わった時点での、不正発覚とあまりにもタイミング良すぎますよね。
豊田章男氏は、2023年4月にトヨタ自動車の社長から会長になっています。
そして、自工会(日本自動車工業会)の会長も2023年1月には、辞任を表明しており、2024年3月で辞任する予定だとか。
ダイハツの不正が4月に発覚したとき、豊田章男氏は、
トヨタブランドで発生したものであり、ダイハツだけの問題ではない
と謝罪し、グループ一丸となって信頼回復に努めると会見で話しています。
が、モビリティショーが終わったタイミングなのは偶然というべきなのか。
「トヨタグループの中で、ダイハツの強みを海外にも展開する『トヨタの遠心力』とも称される役割を期待されるようになり、ダイハツが、その期待に応えようと奮起したことも、短期間での開発がますます促進された背景の1つだ」
NHK(2023.12.21)
豊田章男氏の考えである、
情報は現場にある。現場が今どうなっているのかを大切にしたい
という考えが浸透しきっておらず、辞任したことでより強制力がなくなったのではないでしょうか。
2022年の日野自動車の偽装事件
2022年に起きた日野自動車の偽装事件。
エンジンの排ガスや燃費の試験で数字を偽装した不正事件です。
日野自動車も20年以上、不正を行ってきましたが、2022年にバレてしまいました。
この偽装事件がきっかけで、トヨタグループによる内部点検から芋ずる式に出てきたのです。
本来は、輸出向けの車で不正があり、調べたところ、国内のほうがもっと不正をしていたということになったというわけです。
ダイハツ不正の告発者はダイハツ社員→トヨタ社員
ダイハツの不正は、ダイハツ社員とトヨタ社員の告発だと思われます。
しかし、内部告発した社員を特定することはできません。
なぜなら、先ほどにも述べたように、
です。
これまで社員さんは、辛い気持ちでお仕事をされていたのでしょう。
公表された第三者委員会の調査結果を見ると、
現場を担当する主に係長級のグループリーダーまでの関与が認められるにとどまり
ダイハツ 第三者委員会調査報告書 https://www.daihatsu.com/jp/news/2023/report_1.pdf
と書かれているので、係長クラスの社員で平社員ではなさそうですね。
となると、ダイハツ社員の係長クラス以上となるのかというと、ダイハツ社内ではできないと言えなかったと報告書には書いてありました。
ホント、ブラック企業ですね。
ダイハツの社員が告発をしても、隠蔽されることから、ダイハツ社員に出向していたトヨタ社員ではないかと思われます。
そして、トヨタの豊田章男会長が滋賀の工場を訪れた際、このように発言しています。
この中に告発者がいらっしゃると思います。ほんとうに言ってくれてありがとう
いらっしゃると思います。ということは、滋賀の工場内に内部告発者がいるということなんですね!
ということなので、ダイハツ社員ではどうにもならないので、ダイハツ社員からトヨタ社員に内部告発したと考えられます。
時系列|ダイハツの不正がバレた経緯
1989年 | 不正の始まり |
2023年4月28日 | 海外市場向けの車種の側面衝突試験で不正あり |
2023年6月 | オールトヨタスピークアップ窓口設置 |
2023年12月21日 | ダイハツのすべての車種が出荷停止 |
ダイハツ不正が行われた理由
ダイハツの不正が行われたのは、
と、第三者委員会の調査に書かれています。
現場任せにして、経営陣は短期な開発スケジュールを迫っていたということです。
安全よりも利益優先という経営陣の責任が重いです。
第三者委員会の報告書の最後には、
現場のダイハツ社員は真摯で真面目、改善したい意思が想いがあるという。
役員、経営陣が無能すぎたということでしょう。
三菱自動車も2000年、2004年、2016年とリコールを隠していた不正を行っていましたし、その時に気づけばよかったと思うのですが、もしかしたら、当時は握りつぶしていたのかもしれませんね。
ダイハツの不正問題がわかるまでは、政治は裏金問題で揺れていて、ニュースやネットでも大騒ぎでした。
もしかして、裏金問題の火消しでは?と考える人も少なくありません。
今後、ダイハツがどうなっていくのか、ユーザーに対してしっかりと対応してほしいですね。